「優秀講演賞受賞にあたって」
立命館大学大学院 理工学研究科 物質理工学専攻
大谷慎士
まず始めに,第7回関西表面技術フォーラムにおきまして,優秀講演賞という栄誉ある賞を賜りましたことに,感謝申し上げます。
研究室に配属されて以後3年間,自分なりに一生懸命研究に取り組んできたつ
もりではありましたが,自分の研究は価値のあるものなのか?日本とは言わず世
界的に認められているのか?(受け売りですが・・・)そして,自分の講演は聴
講者にうまく伝わっているのか?といった疑問を持っておりました。表面技術フ
ォーラムには,学部4回生の時は聴講者として参加させて頂きました。その時は,
講演者のあまりに高いレベルに,自分は将来そのようになれるのかという一抹の
不安を覚えたことを鮮明に記憶しております。そして,M1,M2では講演者として
参加させて頂きました。研究分野の先駆者が参加しておられたということもあり,
一回目の発表では,なんとか終わったという安堵感が持てただけでしたが,今回
の発表では,さらに充実感を持つことができました。いわばフォーラムは私の成
長の証であり,きっかけを与えたくれたそのものであると思います。今回思いが
けなく賞を頂くことができ,少しではありますが,研究ということに自信を持つ
ことができたような気がします。
そして,フォーラムで忘れてはいけないのは,多方面にわたり交流ができたこ
とであると思います。同じ分野で志を持つ良き友と,そして良き先輩・後輩と知
り合うことができたことに感謝しております。彼らと切磋琢磨し,発表では恥ず
かしい姿は見せられないという決意を持たせてくれたと思います。
それから,発表後の質問では,貴重な指摘だけではなく,これからの良きアドバ イスを頂けること,またアットホームな懇親会では参加されている著名な先生方 と気軽にお話しさせて頂く機会があるということは素晴らしいことだと思います。 これらは,関西表面技術フォーラムの発足の目的であるとも伺っておりますが, 他の学会とは異なる大変素晴らしい点であると思います。
今回,前回と,立命館大学がホスト校であり,運営のお手伝いをすることにより, いろいろな方と知り合えたことも大変貴重な経験でした。来年以降も,関西表面 技術フォーラムがますます発展することを期待しております。そして,就職後の 配属先で表面技術に携わり,再び参加できることを期待しております。
最後に,本研究に携わるきっかけを与えて頂き,その後も多大なるご協力を頂い た,奥野製薬工業株式会社の片山順一博士に感謝の意を表します。